読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

「そんなんじゃ、帰国後いい会社には採用されないよ?」

 

ふと思い出したある日の会話。

 

 

f:id:naoko_u:20170325142800j:plain

 

 

ざっくり状況を記しておくと、

  • わたし:卒業後留学を予定している大学生
  • 相手:勉強会で知り合った2歳上の社会人
  • 場所:駅前のカフェ

 

「君の話に興味があるから、話を聞かせてくれないか」と誘われたのが始まりでした。

 

 

 

当時の背景

 

大学までとんとん進んできたけれど、「社会でやりたいこと」がちっとも分からない。このまま就職するなんて恐ろしすぎる。

「やりたい」の感覚を取り戻すためにも、まずは手近な「やりたいこと」=留学 を体験しよう!

自分を取り戻しゆく手応えに、わくわくでいっぱいだったあの頃。

 

 

▼そのあたりの詳細はこちらに書きました

note.mu

 

 

「やった!」「よかった!!」「以上!!!」で終わらせるのはあまりにも心許なかったので、体験を活かしきるヒントを求めて勉強会に参加したりもしていたのでした。そこで出会った年の近いお兄さんとのやりとり。

 

 

 

「なんで留学しようと思うの?」

 

大学に入学するまで18年間、勉強ばっかりに目を向けて、私は私をさぼってきちゃったんです。だからいざ就職となっても、進みたい道が全然見えてこない。

 それってとても、恐いことだと私は思って。』

 

『これまでは親や先生の言うことを素直に聞いていれば生きてこれました。だけど社会に出るなら、そうはいかない。何事も自分の意思ありきで生きていかなければいけません。』

 

『もちろん会社に勤めて、これまで親や先生に求めてきた指示を会社から仰ぐという方法もあります。でも私、指示されるのがものすごく苦手なんです実は(笑)』

 

『だから自分で自分を指示できるように、まずは自分と仲直りしようと思って。』

 

『言われたことに従う能力と自分で考えて動く能力って、全然違うものでしょう?』

 

『言われたことに従う能力はこれまで存分に鍛えてきたから、違う方を20代の若いうちに鍛えておきたいんです。』

 

 

 

それを受けてお兄さん。

 

 「気になって聞いてみたけれど・・・つまり計画性はないってこと?」

 

「計画性がないと動いちゃダメだよ。無謀だ。やめといたほうがいい。」

 

〇〇さんもね、世界一周とかされている方だけど、君みたいな子には厳しいよ。旅とか自由とかあの人もよく言うけれど、それは計画あってのことなんだ。もしあの人がここにいたら、君の考えなんて甘っちょろくて笑われるだろうね。」

※ 〇〇さん:突然引き合いに出された見知らぬ人。その後調べたら、某マルチ商法と密な関係にあるらしい。当前のごとく講演会に誘われたけれど、丁重にお断りしました。

 

 「行くならちゃんと計画立ててからにしなよ。もう遅いかな?」

 

「そんなんじゃ、帰国後いい会社には採用されないよ?」

 

 

 

( ゚д゚)ポカーン 

 

ちょっともうどこから手をつけていいか分からなくって、しばし時が止まりました。

「話を聞きたい」とか抽象的なことを言われてのこのこ出てきた自分を小一時間問い詰めたい。

 

 余談ですがこの体験から会う人を厳選するようになりました。笑

 今思えばこのやりとりって、不安を煽りに煽って「〇〇さんの話さえ聞けば君も立派な道を歩けるよ!」のよくある勧誘手法ですね…

 

相手もきっと親身に言ってくれたのだろう、せめて恩には報いよう!

精一杯の誠意として、私も私が感じた思いを率直に伝えてみることにしました。

 

 

いい会社に採用されるために生きてる訳じゃない

 

『あなたが仰る "いい会社" の採用基準は知る由もありませんが、私はべつに "いい会社" に入るために人と違うことをやって差をつけたいとかそういうのはないです。』

 

『"いい会社" の基準に合わせて褒められそうな実績を作る気もありません。就活で有利だからとボランティアや留学に励む学生とは根本的に違います。』

 

『"いい会社" とか "いい学校" とかいうあやふやな外部基準でこれまで生きてきたので、まずはその枠を取っ払いたいんです。誰かの基準にあわせて自分を変えるんじゃなくて、自分の基準にあわせて物事を選べるようになりたい。

 とはいえ自分の基準がまだ曖昧だから、そこを強めるために留学します。』

 

 

確信があるからこそ、人生をかける

 

『計画性がないように受け取られたのならひとえに私の説明不足です。』

 

『計画性、自分のなかではちゃんとあります。20代前半で自分の「やりたい」感覚を取り戻すって、その後の人生を考えたら大きな先行投資です。

 

『いくら社会的に立派な肩書きがあったって、自分の軸とずれていたら苦しいものでしょう?先日参加した勉強会にもいっぱいいましたよね、そういう社会人の方。30年以上生きてきて、今更「やりたい」感覚が分からないなんてどうしようって。』

 

『気づいた段階で対策しておいた方が絶対いいじゃないですか。年齢を重ねて肩書きが立派になるほど、腰は重くなるし自分勝手にもいかなくなる。だからまだ何者でもない今のうちに、できることはやっておきたいんです。』

 

 

留学の予定を変えるつもりはない

 

『私が私のために決めた第一のことが留学なので、やめるつもりは全くありません。そういう自分の貫きかたを身をもって学んでいきたいんです。』

 

『就職せずに留学するってお話しすると、反対してくれる方もいれば応援してくれる方もいます。反対も親身に考えていただいた結果なのでありがたく受け取りますが、だからといってそこで自分の意思を無視したら振り出しに戻ってしまう。

 

『就職に不利だともかなり言われます。だけど幸せな仕事って「やりたいこと」を貫いた先に生まれるものだと私は思っていて。仕事の心配をするにしろ、やっぱり一番の懸念は「やりたい」感覚が分からないことですね。』

 

「せっかくの新卒なのに勿体無い」からと周りに安易に合わせているほうが「勿体無い」というのが私の考えです。誰に強要するでもなく、私ひとりが私の考えに乗っかっていればそれでいい。私の考えをもとに誰か他人を非難するつもりは更々ありませんので、安心してください。』

※ お兄さんはたしか、新卒で会社に入った組。

 

すごく熱苦しく語っちゃったので、『その場にいない人を引き合いに出して相手を非難するなんて、あなたご自身どころか尊敬する〇〇さんまでも貶める行為ですよ…』というのは言わずに呑み込んでおきました。

 

 

 

 その後の話。

 

お互いの前提が根本的にズレていて話が噛み合いそうにない空気が存分に漂っていたので、その日はそこでお開きに。

お会計の時にちらりと見えたカバンの中身から「この人マルチ商法の勧誘員さんだ」と確信を持ちました。理由は割愛しますが、会合の意図が腑に落ちてよかったです。

 

彼も思うところが多くあったようで、その日から続々と長文メールが届きましたが、やがておさまりました。今ではすっかり疎遠です。

 

 

「意見の違い」はいい刺激になる

 

意見が異なる人と会話をすることは、自分の輪郭をはっきりさせる上でかなり有益です。こうやってブログのネタにもなるし。

とはいえ丸っきり前提が違うと、かなり気を使って消耗するのも事実です。

 

ある程度同じ前提を共有できて、お互いの意見を尊重しあえて、気を使いすぎずに話し合える間柄がいいですね。

私はその相手を留学先で見つけられたので、留学できて本当によかったです(`・ω・´)

 

 

 

 

◆ 追伸:

 

誤解なきよう書いておきますが、

 

×「やりたいこと」探しに留学した

○「やりたいこと」だから留学した

 

むやみに留学しても「やりたいこと」が見つかるとは限りませんよ。いつだって基準は「やりたいかどうか」、それだけです。

 

 

 

 

ここまで読んでいただき、ありがとうございます(*^^*)

 

 

海月なおこ